2025年9月25日「マンション管理新聞」第1314号にて、三重県の「パサージュ鈴鹿」(築34年)がNMRパイプテクター設置後に、付加価値の向上に繋がった工事を実施した事例が紹介されました。
以下、本紙掲載内容の要約です。
1991年築、36戸の分譲マンション「パサージュ鈴鹿」は、築27年となる2018年4月に給水配管の赤錆対策としてNMRパイプテクター(以下パイプテクター)を導入した。
高架水槽から各戸へ送水される2次側配管に設置されたこの装置は、その後の調査で驚くべき効果を発揮した。
設置から6年7カ月後の赤錆閉塞率調査では、
A号室が閉塞率 54.1% → 47.3%(12.6%縮小)、
B号室が58.3% → 50.8%(12.9%縮小)という確実な改善データが示された。
調査のコメントによると、赤錆閉塞は経年とともに拡大するのが常であり、対策を講じなければ縮小することはない。
今回の結果は、パイプテクターが配管内の赤錆の腐食を止め、既存の赤錆を安定した黒錆に転換したことの証明と判断された。
効果検証を実施した建物
設置前 | 設置1年後 | 設置3年後 | 設置6年7か月後 | 閉塞 改善率 |
|
---|---|---|---|---|---|
A号室 |
![]() 54.1% |
![]() 52.3% |
![]() 48.1% |
![]() 47.3% |
12.6% |
B号室 |
![]() 58.3% |
![]() 56.3% |
![]() 53.8% |
![]() 50.8% |
12.9% |
積立金の有効活用 (※イメージ画像)
配管更新と比較して約10分の1の費用で導入できたパイプテクターによる確実な延命効果を受け、管理組合は給水管の長期延命計画を決定した。
この給水管対策で修繕積立金の有効活用に成功した結果、管理組合は浮いた予算で、宅配ボックス設置、エントランスドアの自動化、
エレベーター更新、LED化、防犯カメラ・AED設置など、次々とマンションの資産価値向上につながる施策を実現した。
同マンション管理組合の平原理事長は、元々設備維持管理に携わっていた経験から、見えない配管の劣化対策に高い関心を持っていた。
当初、管理組合がパイプテクターに求めていたのは「これ以上、赤錆閉塞が進行しない現状維持」であった。
しかし、結果は閉塞率が10%以上も改善するという期待以上のものとなり、理事長は「結果に大変満足している」と語る。
理事長が導入の決め手としたのは、以下の3点だ。
赤錆を進行させずに黒錆に転換させるという独自の技術理論
大手自動車メーカーの工場や、イギリスのバッキンガム宮殿など、国内外での豊富な導入実績
「効果が無ければ返金に応じる」というメーカーの確かな保証
理事長はすでに「次のターゲットは排水管」として、関係者へのヒアリングを開始しており、今後のさらなる対策に意欲を見せている。