導入実績 効果検証 10ヶ月・8年後
物件外観
本物件は築50年を経過し、亜鉛めっき鋼管(SGP)を使用しているため赤錆腐食劣化がありました。NMRパイプテクター設置前は、配管内の水の色は薄茶色に着色しており、水中の全鉄値は11mg/lと赤錆腐食が大変進行していました。
今回、新館と旧館それぞれの冷却水配管、冷温水(還)ヘッダー二次側冷温水(還)配管の3箇所に設置しました。
NMRパイプテクター設置1週間後に採水を行った結果、配管内の赤錆がほとんど溶けていない透明な水の色に変化し、水中の全鉄値も0.1mg/l未満と大幅に減少しました。
設置10ヶ月後にも同様の検証行ったところ、良好な状態を維持していました。
また、設置から8年後となる2023年12月に、空調冷却水配管の抜管作業現場に立ち会ったところ、その切断した冷却水配管の内側には赤錆がまったく存在せず、配管肉厚の減肉もほとんどなく、内側にうっすらと指で取れる軟らかいカルシウムスケール層が形成されていました。
抜管した配管の一部をサンプルとしていただき、弊社で更なる調査を行いました。サンプル内のカルシウムスケールを除去したところ、カルシウム層の下に
黒錆層が配管内面全体を覆っている状態が確認されました。
また、配管を厚みをノギスで4か所測ったところ、すべて5.9㎜でした。JISの規格では新しい200A亜鉛メッキ鋼管の肉厚は5.8㎜とされており※、
5.9㎜と比較すると、ほぼ新品配管の状態と変わらないことになります。
※参考文献:日本規格協会 配管Ⅱ(2006年版)
設置の様子
所在地 | 東京都中央区 |
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建物概要 | 築50年、地下3階、地上10階建、オフィスピル |
設置日 | 2015年6月、8月 |
設置配管/設置数 |
新館系統冷却塔二次側冷却水(往)配管(SGP管 150mm)/PT-150DS×1台 旧館系統冷却塔二次側冷却水(往)配管(SGP管 150mm)/PT-150DS×1台 冷温水(還)ヘッダー二次側冷温水(還)配管(SGP管 200mm)/PT-200DS×1台 |
八重洲口会館の職員による立会者の監視の下で、循環している配管内の水を「採水」し、その場で封印し現地より外部の分析機関へ発送し、水中に含まれる鉄分値を計測して効果を測定いたしました。
設置前 | 設置1週間後 | 設置2週間後 | 設置10ヶ月後 | |
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検体写真と 全鉄値(mg/l) |
11 |
0.1未満 |
0.1未満 |
0.1未満 |
結果 | 配管内の赤錆が多量に発生している状態を示しています。 | 配管内赤錆が黒錆化され、溶出が停止した事を示しています。 | 配管内赤錆が黒錆化され、溶出が停止している事を示しています。 |
※検査機関:公益財団法人 宮城県公害衛生検査センター
外部検査機関による分析証明書
※検査機関:公益財団法人 宮城県公害衛生検査センター