導入実績抜管調査 25年後
「帝国劇場ビル」外観
帝国劇場は三菱地所と東宝が共同で建てた国際ビルヂングの東宝所有分に築かれた劇場です。空調配管は冷水・温水を循環させています。
熱源設備は蒸気ボイラーとターボ冷凍機を使用しており、劇場は騒音を嫌うことから熱源は地下6階に設置されています。
また、配管はほとんどがコンクリートの中にありますので、配管更新工事は極めて困難な状況になります。
使用されている亜鉛メッキ鋼管の寿命が一般的に25年と言われる中で、すでに築後34年が経過した2000年に配管の赤錆劣化が大変進行している現状を改善する為、赤錆を黒錆に変え配管を更生する装置「NMRパイプテクター」が設置されました。
それから21年経過した2021年現在、帝劇ビルは築後55年になりますが、21年前にあった配管内の赤錆問題も全て解決し循環している空調冷温水中の赤錆からくる鉄分もほとんどなく、NMRパイプテクター設置後、漏水は今まで一度も発生せず極めて良好な配管状態を維持しております。
このことからNMRパイプテクターは帝劇ビルより赤錆防止、配管更生効果を高く評価いただいております。
設置の様子
2025年7月23日
抜管された配管
帝劇ビルは1966年に竣工し、長年にわたり東京の中心で利用されてきました。
しかし建物自体の老朽化が進み、築後59年を迎えた2025年に解体されることとなりました。
NMRパイプテクターを設置して以降、今日に渡るまで漏水は一度も発生せず、配管は極めて良好な状態を維持してきたことは先述の通りです。
そして解体工事に先立つ2025年7月23日、建替え工事を受注した大手ゼネコンの立会いのもと、実際にパイプテクター設置系統の空調冷温水配管(200A)を切断し、内部の状態を直接確認する機会が得られました。
切断した配管内部を調査した結果、過去に存在していた赤錆はすべて、体積が約1/10に縮小した硬い黒錆のコブへと変化していました。
赤錆特有の脆さや剥離による閉塞・漏水の危険性は完全に解消されており、その他の部分では新しい赤錆は全く確認されませんでした。
抜管された配管内面
磁石に付いた錆コブ
また、赤錆は磁石に反応しない一方で、黒錆は磁石に付着する性質を持っています。
そこで錆コブを実際に磁石で確認したところ、すべてが強力に付着し、赤錆が黒錆へと確実に変化していることが物理的に裏付けられました。
このことは、NMRパイプテクターが単に赤錆の進行を止めるだけでなく、すでに発生していた錆を化学的に安定した黒錆へと転換させ、配管内部の腐食リスクを根本的に取り除いたことを明確に示しています。
さらに配管を輪切りにし、ノギスを用いて残存肉厚を精密に測定しました。
その結果、肉厚は6.2〜6.3mmと、JIS規格における亜鉛メッキ鋼管200Aの新管基準肉厚(5.8mm)と比較しても同等以上の値を維持していることが確認されました。
通常であれば築59年を経過した配管は大幅な減肉が進み、漏水や断裂の危険が高まる時期にあります。
しかし帝劇ビルの配管は、NMRパイプテクターの設置により、新管とほぼ変わらない健全な状態を保っていたのです。
配管肉厚の維持を確認
これらの検証結果から、NMRパイプテクターが帝劇ビルにおいて発揮した効果は以下の通りです。
このように、NMRパイプテクターは単なる防錆装置にとどまらず、
配管の寿命を飛躍的に延ばし、更新工事に代わる効果をもたらすことが、
帝劇ビルでの解体時の配管抜管調査によって裏付けられました。
| 所在地 | 東京都千代田区丸の内 |
|---|---|
| 建物概要 | 地上9階地下6階 複合ビル |
| 竣工年 | 1966年 |
| 配管材質 | 亜鉛メッキ鋼管 |
| 空調方式 | セントラル方式(循環) 夏:冷水 冬:温水 |
| 設置工事 | 2000年 |